日本では2020年からHACCPが義務化されます

HACCP(ハサップ)はHazardAnalysisandCriticalControlPointの頭文字をとったものであり、食品の生産業務における衛生管理手順を明確にして、安全を確保するための手法になります。

1960年代のアメリカにおいて、アポロ計画に使用する宇宙食の安全管理のためにHACCPが取り入れられたことが、その始まりだとされています。その後一般向けの食品にも取り入れられるようになり、1993年にHACCPの国際的なガイドラインが国際食糧農業機関と食品規格委員会により示されました。海外では多くの国がHACCPを義務化しており、食品の安全確保のために活用されているのです。

日本においては2018年に義務化を決定する改正食品衛生法が可決されており、2020年の6月から正式にHACCPが義務化されます。義務化の対象となるのは、食品の製造を行う事業者や飲食店などです。大規模な事業者を対象とする基準Aと、小規模な事業者を対象とする基準Bが定められており、事業者にはこれらの基準を順守することが求められます。ただし届け出や認証などの必要はなく、衛生管理のガイドラインとして定められた7原則12手順に従えばOKとなります。明確な罰則規定などは定められていませんが、営業許可を取得・更新する際に基準を順守しているかどうか確認される可能性がありますので、基準に従った衛生管理を心がけることが必要だといえるでしょう。

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