HACCPは食中毒などの危険がある工程に対して基準を設けて、監視することで食の安全を守るための活動です。

特に温度管理は重要で、全数の検査を行うことが必要な場合があります。接触式の温度計では、測定者の確保や測定時間など効率を妨げるような要因が多くあります。効率良いHACCPの導入にはIoTによる解決が欠かせません。そこですぐにでも実施ができるのが、温度測定の自動化です。温度の測定は非接触でも可能な測定器があります。赤外線を利用したもので、放射される熱から温度を測定できるものです。カメラのように測定物に向けるだけで、温度を測ることが可能です。測定されたデータは、無線によってパソコンに送られて記録されたり、解析に利用されます。

実際に測定する必要がなければ、手書きで記録を残す必要もありません。これによって格段に工程の動きがスムーズになります。記録は黙っていても蓄積されるので、感覚的にはHACCPの導入前と変わらない状態を構築することが可能です。それでも全数検査は可能なので、安全性は高まります。HACCPで求められることは、記録の管理まで含まれます。何かあったときに早急に対応が可能なように参照できるデータをしっかりと保管しておかなければいけません。紙で記録する必要がなければ、データの保管も容易です。紙のデータはいつの間にかになくなってしまうリスクがあります。そのようなことがないので、いつでもすぐに確認することが可能です。